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| ■ 宇都宮南道院 有段者技術研究会 | ||||||
| 章へジャンプ→ 偶然の重なりが現実の世界|棒術|短刀を使った巻小手|柔術の攻撃線|新兵器|酒池肉林|豪快!袋田の滝|森の出湯 | ||||||
| ■ 偶然の重なりが現実の世界 | ||||||
1月27日、宇都宮南道院に遊びに行った。こちらにお邪魔するのは3回目になる。小さな縁がきっかけでお付き合いが続いている。縁とは不思議なものだと思う。 原田先生には五段受験の際に技を教わった。そのお礼を兼ねちょっと遅めの新年のご挨拶に行った。 東北自動車道を宇都宮の手前「鹿沼インター」で降りる予定だった。あと2kmで出口というところで渋滞につかまった。そしてそのまま1時間、渋滞は動くことがなかった。途中路肩を2台の救急車と3台のパトカー、3台のレッカー車、そして消防車が過ぎていった。僕らの200メートルほど先で事故が起きていたのだ。僕らが横を通り過ぎた時、横転して窓ガラスが無くなり車体の側面が真っ白に擦れた跡のあるワゴンが車線の真ん中にさびしく残されていた。路面に残るブレーキ跡が追い越し車線を走っていた車が左の壁に激突して跳ね返ったことを物語っている。 ワゴン車の中にレジャー用品が見える。行楽地に向かう家族が乗っていたのだろうか。大きな怪我が無いことを祈りたい。しかし、決して他人事ではない。僕もあと何分か早くその場所を通過していたら巻き込まれていただろう。 道場につくと既に二人の拳士が道衣姿になっていた。玉木さんは僕より一つ年上。原田先生の会社に勤めている。原田先生との付き合いは長いが正式に入門したのはまだ一年前だという。もう一人はやはりキャリア1年ぐらいの久保さんだ。僕の記憶に間違いが無ければ、初めて宇都宮南道院にお邪魔したとき入門の手続きをしていた方ではないだろうか。僕らは新年会の前に情報交換程度の軽い練習を行う。 |
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| ■ 棒術 | ||||||
最近、原田先生は棒術に凝っていると言う。僕らは原田先生から棒の振り方をいくつか習った。
これらを組合わせるだけでも、原田先生が振ると様になる。お見事! |
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| ■ 短刀を使った巻小手 | ||||||
棒を使った練習ついでに、原田先生から短刀の木刀を使った巻小手の練習方法も教わった。縦にした短刀をお互い片手で掴む。守者は短刀を軸にして体を開く。すると攻者の手首は短刀に巻き取られるように内側に曲がる。この時攻者の重心も微妙に前に出ることになる。そのまま短刀で切るかのように振り下ろすと攻者の身体が中に舞う。 適正な崩しとは意外と小さい。短刀に手首が巻かれる分で充分だ。そして短刀の振り下ろしの動作が「落とし+外し」になっている。短刀を振り下ろす動作が今までの巻小手のイメージを払拭してくれるので、取り付きやすいのではないだろうか。 通常諸手で捕りにきた攻者の右手をリードして巻小手は掛けるが、原田先生は次に相手の左手を使って掛ける巻小手を見せてくれた。これは相手の左手を自分の鈎手の上に載せるようにしむける。そしてその支えを外して落とすのだ。 原田先生は自分の掛け方を押し付けるわけでもなく、しかしもったいぶることなく色々な研究成果を見せてくれた。 |
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| ■ 柔法の攻撃線 | ||||||
お返しと言ってはおこがましいが、お礼に僕らも最近の研究成果をお見せする。攻撃線を使った柔法の捕り方だ。そして共通の原理でできる内受突の後の先、対の先、先の先を披露する。攻撃線を体感する練習としては、ゲリの練習と攻守おちょくり乱捕を行った。 |
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| ■ 新兵器 | ||||||
宇都宮南道院は最近新しい武器を入手したという。リモコンカメラだ。道場の後ろの壁に取り付けてある小型カメラがリモコンで上下左右の他ズームまで行う。映像は道場横のラウンジのテレビで見ることができるし、テープをセットすれば録画も可能だ。新規の投資額は3万円もしていないという。 |
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| ■ 酒池肉林 | ||||||
お母さん拳士の森田さん、道場の経理班担当の亀井さん、双子の高橋兄弟を交え皆で鍋を囲む。ここは宇都宮だ。餃子は欠かせない。原田先生は何種類かの餃子を用意してくれていた。皆さんとしばし楽しくて美味しい時間を過ごした。 少林寺の有段者でも、技の話をするときに見せるのか掛けるのかどっちつかずになる人をよく見かける。しかし、原田先生の考え方はいたって合理的だ。見せる時には徹底してどう見せたら良いかを、掛ける時にはどう掛けたら良いかだけを考える。 大分酒が入ってからも、ある有名な先生がやる合気道の入り身投げを応用した送小手や、相手のとの接触面を意図的に大きくし、今度は逆に接触面を小さくするなかで抜いてしまう触覚の錯覚を利用した抜き技をやってくれた。
宴会の終わりには高橋兄弟のお母さんと妹さんまで登場した。お母さんは社交ダンスで栃木代表までなった方だ。立ち姿からしてダンサーだった。 楽しい時間が続く中、夜は更けていった・・・。 その夜、僕らは道場に泊まった。夏には子供のお泊り会をやるだけあって、トイレ、風呂のほか布団まで完備されていた。 |
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| ■ 豪快!袋田の滝 | ||||||
二日目。ぐっすり眠ったので昨日の酒はきれいさっぱり抜けている。今日は温泉&観光だ。午前10時近くになると玉木さん、久保さん、高橋兄弟の弟の方。森田さんが娘さんを連れて、そして原田先生ご夫妻と次男の俊介君が集まる。 「袋田の滝」に向かう。袋田の滝は冬場は水が凍るのだ。その凍った滝は「氷爆」として有名だ。例年今は見ごろで、昨日から氷爆祭りに入ったという。しかし昨夜は大雨だった。入り口の券売所の前で妻が「氷爆(ヒョウバク)」を「水爆(スイバク)」と読み間違えたが、この光景は水爆と言ったほうが適切かもしれない。 増水した滝はまさに水爆状態だった。そのあまりの迫力に僕は半ば呆然としながら大笑いしてしまった。まるでダム決壊のような大迫力だった。
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| ■ 森の出湯 | ||||||
昼食にお土産屋で地元のそばを食べ僕らは温泉に向かう。太子温泉郷の中にある「森の出湯・森林の温泉」に行った。街道からちょっと入ったところにある。広くてきれいな露天風呂があってなかなかいい。身体の中から疲れが溶け出していくようだった。 原田先生はどこかいたずら小僧のようなところがある。若い頃は長髪でバンドをやり、バイクを乗り回し、今でもパラグライダーに挑戦したりしているそうだ。決して偉ぶらないが、人間的な魅力に溢れている。一言で表現するなら「おもしろバイタリティ髭オヤジ」といったところだろうか。玉木さんの運転する車の後部座席でうとうとしながら、そんなことを考えていた。 僕は乗り物に弱いこともあり、大体いつもドライバー役をやる。しかし今回は玉木さんがドライバーをやってくれた。僕は車のなかでいい音楽を聴きながら眠りこけ、温泉で温まり、帰りも眠りこけた。玉木さん、ありがとう。おかげさまで世知辛い浮世の疲れがとれました。 東北道を東京に向かいながら「また、来たい!」と思った。
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