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■ 国際大会出場
章へジャンプ→  少林寺拳法のオリンピック?|高速道路で見つけた小さな幸せ福井に行くのはナホトカ号以来海の幸、酒飲み野郎にはたまらない当日の朝の最終リハ咲き乱れるか拳法曼荼羅審判の仕事と選手の仕事ツルツル、プツプツ 越前名物おろし蕎麦裸のつきあい人よし、酒よし、肴よし秋の夜長にスライドショー須賀川の団体演武リーダー鯖づくしは怪我の功名殿の家系のミュージさん小さな友達と怪しいメルトモ総括、ソーカツ、ソースカツできる自分と格好いい自分       
■ 少林寺拳法のオリンピック?

明日からここで大会が始まる・・・

・・・そのわりには緊張感がない?

名前は忘れたが福井で見つけた
骨付き親鳥、青海苔を
ちょいとつけて食べるのが福井流?

生へシコ、大根といっしょに食べる

締めの越前蕎麦

4年に一度少林寺拳法の国際大会が開催される。前回はパリで開催、今年はアメリカ本土かと思いきや、北陸福井県での開催だった。国内開催とはいっても世界32カ国から5000人近い選手が集まる、いわば少林寺拳法界のオリンピックみたいなものだ。

僕が預かっている日本IBM 少林寺拳法部からは春一拳士と真竜拳士が男女有段の部に出場する。このペアはIBM拳法部にとってデビュー大会となった昨年の関東実業団大会に出場し残念ながら2位で終わった。しかしその後、1位の組の辞退にともない国際大会出場権を手にしたのだ。

しかし運も実力のうち、国際大会にでるからには他県や海外のトップ拳士に引けを取らない演武をしてもらいたい。

■ 高速道路で見つけた小さな幸せ

僕は妻と大会前々日に山梨の笑竜庵に入った。現地で動きまわったり、防具やPC、デジカメ関連の機材を運ぶには電車や飛行機よりステーション・ワゴンの方が断然便利だ。それに妻と2人なら金額的にも電車や飛行機と比べてもトントンだろう。そしてどうせ車を使うなら、笑竜庵は通過点だ、中継点に使わない手はない。

本当なら笑竜庵でゆっくり遊びたいところだが、そうも行かない、夜に笑竜庵に入り、翌朝僕らは福井へと向かった。高速は空いていた。首都圏とちがって車の数が圧倒的に少ないので運転も神経を使わずに済む。130キロでの巡航が可能だった。

関ガ原の近くで一度バケツの底をひっくり返したような雨に遭遇した。このあたりは天候が崩れ易いと聞いているが、絵に書いたような土砂降りだった。

旅行の楽しさのひとつは「食」だろう。僕は普段朝食をとらないが旅行で美味しそうなものを見つけた時は食べるようにしている。そんな僕がパーキングで「牛スジ ラーメン」を見つけた。想定外の出来事だ。でも不思議なことに妙に引かれた。食してみると下手なチャーシュー麺よりはるかに美味しい。最近の高速パーキングの食堂はラーメンの麺だってシッカリしている。捨てたものではない。小さな幸せだ♪

■ 福井に行くのはナホトカ号以来

予定より大分早く現地に着きそうだ。当日道に迷うことは選手に与える精神的ダメージが大きいので、浮いた時間で会場視察をすることにした。

鯖江出口手前で、会場となるサンドーム福井らしきものが高速から見えた。東京ドームの弟分みたいなものを想像していた僕らには随分と小さく見えて、「きっと違うよー」などと言いながら鯖江インターを降りた。

高速を出たところにサンドーム福井の看板がでていたが、残念ながら先ほど見た特徴的な屋根が描かれていて、僕らの期待を裏切って先ほどのドームに間違いないことが分かった。

小雨の降るなか車を駐車場にとめて会場周辺を歩いてみた。やっぱり小さい。キャパシティ的に大丈夫なのだろうか。不安に思うが、まあいい。そんなこと僕らが心配することではない。僕らはあたりをちょっと歩いてから視察を終え宿泊ホテルへと向かった。

旅行代理店から送られてきたホテルの案内を東京に忘れてきたことに福井市内に入って気づいた。よってどこへ向かっていいか分からない。でも、大きな街ではない。駅前を流していればきっと見つかるだろう。僕はたかをくくって駅前を転がした。

しかしお目当てのホテルが見つからない。妻は助手席でプリプリモードだ。頼むからそういうのは明日の演武本番でなってほしいところだが、どうしようもない。さっさと交番を見つけて道を確認した。そしてプリプリモード解除のためホテルに着くなり、大浴場へ行くことにした。

■ 海の幸、酒飲み野郎にはたまらない

選手には申し訳ないが、運転手兼鞄持ち兼応援の僕は肩書きこそ忙しそうだが随分気が楽だ。 自然と興味は食に向かう。見知らぬ土地には見知らぬ味がある。福井には鯖街道の起点があるほどで、鯖料理が有名。中でも「へしこ」というのが地元ならではの名産だ。

へしことは鯖のヌカ漬けらしい。鯖好きの僕としては食べるのが楽しみだった。ホテルのフロントに近くでへしこを食べられるお店を紹介してもらった。このころには春一さんも合流しており、明太子さんももう福井駅に到着していた。

ホテルから100メートルぐらいに位置する「和ぼうず」の2階座敷へ上がった。お造り盛り合わせとともに焼きへしこが一皿きた。箸でつついてその身を口に運ぶ。ショッパイけど深い味がある。アミノ酸バリバリの発酵食品だ。あたまの部分だったので小骨があったが、構わず口に入れる。父方の実家は新潟の浜にあったせいか、魚の食べ方は得意なほうだ。魚の頭も骨だけ残して身だけを食べられる。

へしこは「焼き」のほか、「生」もあって、こちらは大根の薄切りと一緒に食べるようだ。いずれも塩ッケが強いので日本酒がくいっと入る。

この日本酒がまた「出あえ、出あえ〜」の曲者なのだ。竹の筒に入って出てくる。カッポ酒の如き趣がある。へしことよく合うのだ。

他にも酒を進める肴がたくさんあった。塩ウニ、鯖酢味噌・・・本当は鯖酢を頼んだのだけど間違えたらしく鯖酢味噌が出て来た。食べてみたら案外美味い。「こっちでいいよ」となった。

奥のテーブルが先に席をたった。一人がこちらに向かって合掌礼をしている。おお、同士だ。僕も慌てて合掌礼をした。そうだ、酒と肴にうつつを抜かしていたが、僕らは国際大会のためにこの福井にいたのだ。

最後は温蕎麦で締めた。喉越しがよく締めにふさわしかった。
本当はもう一軒行きたいところだが春一さんも真竜も明日は本番だから夜更かしや深酒は禁物。今日はおとなしくホテルに戻ろう。僕は一人部屋で映画「ボルケーノ」を見た。トミーリージョーンズが出ているがはっきり言って駄作だ。期待はずれだった。

■ 当日の朝の最終リハ

ユンケルで気合を入れて・・・

本番スタート!

しばし解説抜きでいきます

ウオリャ!

毅然とそびえ立つは
「越前そばの里」の看板

春一さん ご苦労様でした。
でもそこはわたしのベッドなのですが(^^;

泣いても笑っても今日が本番、早めに会場へ向かった。入場制限も無く会場内にはすぐ入れた、アリーナにも降りられた。これはラッキーだった。本番の競技会場でリハができた。

もっともエンジンはかけておくが、今さら多くは身体を動かさない。コンセントレートして1、2回合わせるだけ、量より質だ。一本目を2人はややゆっくりと行った。僕はそれを客席からムービーに収めた。2本目は僕もアリーナに降りていき、隣で合いの手を入れる。気持ちを盛りあげイメージを膨らませるためだ。

2本目の演武を終えた頃には他の組も出て来た。潮時だろう、疲れる前にあがった。
選手達が、緊張しているようだったら冗談のひとつでもいってほぐそうかとも思ったが、選手は2人ともさほど緊張してないようだ。マイペースなB型のなせる業か。。。
ちょうどその頃、オギちゃんも到着した。

■ 咲き乱れるか拳法曼荼羅

国内予選は驚くほどあっさりと始まった。

1ラウンド目、遠くのコートで茨城の小川先生と河野先生が四段以上の部で演武をしていた。2人とも同期の支部長だ。河野先生は自衛隊支部の支部長だ。支部新設講習会の時は足の指を骨折していたし、今日は膝に水が溜まっているという。にもかかわらずの演武とは恐れ入る。怪我をものともしない強靭な精神を持ち、顔はマツケンの如しである。小川先生とは古くから縁がある。お互い学生時代にひょんなことから出稽古先で一緒に練習をしていた。

河野先生の職場の帰り道に小川先生が教鞭をとる高校があって2人はそこで練習を重ねたという。2人とも僕と同年代だから決して若いとは言えないがハイレベルな四段の部に出場して頑張っていた。応援しているこちらが熱い気持ちになってくる。

次の2ラウンド目はあちこちのコートで知り合いが頑張っていて、なかなか忙しかった。。。八王子市役所少林寺拳法部の選手が男子二段の部に出ていた。今回関東実業団支部からは八王子市役所とIBMが選手を送りだしていた。

八王子市役所は高橋先生の引率で来ていた。低くてよく通る渋い声をもっていて、毎年関東実業団大会では会場アナウンスを行う方だ。最近異動で災害対策の部門になり、そのせいで土日もない忙しさとのこと。少林寺拳法のイベントをこなすのも大変そうだった。

宇都宮南で練習相手をつとめてくれた超高校生コンビ高橋さんと阿部さんの演武が奥のコートで始まった。相変わらずキレのある動きで、高校生らしい若々しさとベテランの巧さを兼ね備えた演武だった。

女子運用法のコートに目を向けると、真竜の大学の後輩にあたる辻さんが東京代表で出ていた。僕も一回食事をご一緒したことがある。100人近い大所帯の東京農工大学少林寺拳法部を束ねる主将をつとめるだけあって、ハキハキとした快活な感じの女性だ。

彼女の先輩の柴田さんも別の競技で国際大会に出場するので福井に来ていた。彼とは東京武専で同じクラスだ。その柴田さんが「大丈夫かな。あいつ練習の時も一方的にボコボコにしてたらしいっすから」という。防具を着けてのポイント制なのでボコボコということはないだろうが、彼の話から想像する限り圧倒的な実力差があるようだった。

その辻さんの運用法は先輩柴田さんの言うとおり、一方的な試合運びだった。開始早々飛び込んで上段突を極める。かと思えば、相手の蹴りを受けて反撃したりと攻者も守者も器用にこなした。よっぽど頭が柔軟なのではないかと思う。結局自分は無傷で相手からは数本取ったのではないだろうか。

■ 審判の仕事と選手の仕事

もっとも出場組数が多くて遅くまで競技をやっていたのがIBM拳法部からも選手をエントリーした男女有段の部だ。他のコートが全て競技を終了した頃、ようやく春一&真竜の出番が来た。コートの中央まで歩み出て静かに合掌礼をして演武が始まった。

思えば春一&真竜で演武を組んだのは昨年の関東実業団大会に出場するのがキッカケだった。そして2ヶ月前に、国際大会への出場が決まって、演武の練習を再開した。3回の宇都宮遠征も経て最後の1ヶ月で急速にレベルを引っ張り上げた。もう昨年の彼らとは別物になっていた。決して練習時間がふんだんに取れる環境ではなかったが、2人ともよくここまで来たと思う。

選手には想像以上のプレッシャーが掛っているだろうが、他の組の演武と比べて良いか悪いかを気にする必要はない。他の組との優劣を決めるのは審判の仕事。選手は持てる力を少しでも多く発揮することだけを考えていればよい。2人ができるベストの演武を100点としたとき、この日の2人の演武は91点はマークしていたのではないだろうか。

細かな点を指摘すればもちろんいろいろある。折角の見せ場の動作が審判の死角になってしまったり、勢いが出すぎて姿勢や運歩に乱捕時のような素の動きが出てしまったり・・・でも、僕から見れば、それらはどれも小さなことでミスとも思えなかった。

すでに書いたように今回の国際大会では男女有段の部は出場選手が最も多い超激戦区となった。56組出場して、その中から15組が二次選考へ、最終的には3組が本選に進んで海外拳士と演武を競うのだが、残念ながらIBM拳法部の選手たちは二次選考へコマを進められなかった。

行きの車の中で僕のケータイ・ストラップのクリップが割れ、今朝会場で愛用のボールペンのクリップが割れた。どちらもエッと思うほどあっけなく割れたのだった。僕はオカルトは信じてないが今思えば何かを暗示てしていたのかも知れなかった。

「大会には魔物がいる」これは原田先生から聞いた言葉だ。予期せぬことが起こるというのだ。今回の結果に満足かと言えば不本意だ。でもプロセスには120%満足している。今回の出場経験は選手にとっても、IBM拳法部にとっても良質の糧となったろう。

■ ツルツル、プツプツ 越前名物おろし蕎麦

初日のプログラムは思ったより早くに終わった。夕食にはまだ早いが小腹が空いた。軽く越前蕎麦を食べよう(^^;

国道を駅と反対方面に数キロ行ったところに「越前蕎麦の里」があるのを明太子さんがネットで見つけてくれた。ここには蕎麦工場の見学コース、お土産売り場のほか、その場で蕎麦を食べられる食堂もあった。僕らは食券を買って席で待った。

しばらくすると平べったい丼が運ばれてきた。蕎麦にネギと大根おろしと鰹節がのっている。レッツ、アタック!
越前蕎麦はやや平麺、コシがあって舌触りはつるつる。さっぱりとした大根おろしがよく合った。僕らは十分に満足してホテルへと向かった。

■ 裸のつきあい

東京から福井までの運転は楽ではないが車で来てよかった。柔軟に動きまわれる上、小回りもきく。ホテルにつくと速攻で風呂に向かった。

APAホテルは温泉に力を入れているようだ。加賀のAPAホテルは最上階に大浴場があるらしい。ここは加賀ほどではないが一応内湯が5個でサウナつき。もっとも5個といっても水風呂とジャグジーを除いた3つは同じお湯だったのが納得いかない。

でも外湯もあったのでまあ満足だ。両側の壁をホテルに囲まれた露天風呂は夜空が高かった。。。
冗談はさておき、涼しい風に当たりながらの露天風呂はのぼせることなく何時間でも入っていられた。

ここで春一さんとご一緒した。春一さんは僕よりひとつ年上のPMだ。PMといっても午後のことではない。プロジェクト・マネージャーといってプロジェクト全体を統括するハイレベルなシステムズ・エンジニアだ。

大学時代に少林寺拳法と出会い、二段まで取得していた。どこで噂をきいたのか、ある日突然メールがきた。「経験者ですが見学にいってもいいですか。道衣がないから貸してください」というものだった。当日眼鏡をかけた研究者タイプの方が練習会場に顔を出された。それが春一さんだった。

野獣のようなタイプとは程遠く、どちらかといえば骨川筋衛門的体型をしている。運動不足解消のために奥さんから勧められて復帰したが、理知的な外見とは裏腹の持ち前のチャランポランな性格を生かして、復帰そうそう国際大会出場権を獲得した異色のインテリ・サラリーマンなのだ。

露天で春一さんといろいろな話をしたが、恥ずかしすぎてここには書けない(*^^*)

■ 人よし、酒よし、肴よし

焼き物の店はあいにく予約でテーブル席が一杯だったためカウンターしか座れなかったが、角っこにL字型に陣取ることにした。萬古焼の水コンロで魚介を中心に炭火であぶって食べた。萬古焼水コンロは炭の下に水を入れる場所があってその水蒸気で食べ物をふっくらと焼き上げるのが特徴だ。

乾杯もそこそこにテーブルの上でパソコンを開き、今日録ったムービーを早速画面で写しながら酒の肴にした。自分達の演武、知り合いの演武。知らない誰かの演武を漠然と見るのとは違って多くの発見があった。

メニューに鯖酢を見つけた。昨日の店でこいつを注文したら間違って鯖酢味噌が出て来た。それはそれで上手かったがやっぱり鯖酢は食べてみたい地元メニューだ。今日こそ鯖酢に挑戦だ。

出てきた鯖酢を皆でつつく。美味しいが・・・鯖酢味噌の方が美味いと思った。春一さんも同意見だった。

福井の味を堪能し、最後はへしこ茶漬で締めた。生へしこのしょっぱさでお茶漬けをかき込む。これも美味い。飲んだ後にふさわしい。

■ 秋の夜長にスライドショー

店を出て春一さんと2人、駅前までラーメンを食べに行った。明太子さんもラーメン好きのようだがとにかく夜が早いらしい。そしてここ福井の街も夜が早かった。夜の街を徘徊しているグループは少林寺拳法関係者が多かったようだ。実際、街角やラーメン屋で知り合いに出くわしたりした。

「いちや」のラーメンは黄色い玉子麺で細めんながらコシがあった。スープそのものはクセがなくバランスの良い味だったと思う。しかし看板の字体にどこかで見た記憶がないでもない。東京にチェーン店があるのではないだろうか。

ホテルの部屋で3次会だ。オギちゃんも来た。だいぶ眠そうな春一さんだが、競技が終わってホッとしたのか今日はしぶとく粘っている。インターネット・ジュークボックスでお気に入りの曲をながしならが、今回の大会やそのための練習風景などをスライドショーで見てはお酒を飲んだ。

■ 須賀川の団体演武リーダー


ハジコン君 戦いの前

地元福井の拳士による
本大会オープニングの演武

アリーナが選手で埋まっていく・・・

九竜さんはドラマーでもある
さて大会2日目を迎えた。この日の朝、明太子さんがホテルの前でウンコを踏んだ。オギちゃんの「あーっ」という声が朝の福井の町にこだました。続けて「いや、別にいい」という明太子さんの落ち着いた声が聞こえてきた。さすがは九州人だ、ウンコぐらいでは動じないらしい。しかしどうせウンをつけるのならもう一日早くして欲しかった。

今日は朝からハジコン君が中学生団体の部で演武する。これは必見だ。僕はコート横のよく見える場所に陣取った。ちょうど栃木県連の席の横だったので周りを見渡すとすぐ横に宇都宮南道院の原田先生がいた。ハジコン君も以前e-研合宿で宇都宮南道院に遊びにいったことがある。原田先生もよく知っている。笑顔で応援してくれた。

ハジコン君はリーダーとして頑張っていた。僕はハジコン君が団体演武のリーダーとして活躍するところまで見届けて、しばらく眠りについた。どうやら昨夜飲みすぎたようだ。身体が重い、妻に言わせると身体から酒の臭いがプンプンするのだそうだ。これは水分を補給してしばらく眠り、さっさとアルコールを分解したほうが良さそうだった。

■ 鯖づくしは怪我の功名

手違いで今日のお弁当を申し込んでなかった。でも何も心配はいらない。会場の通路で鯖寿司を始とした地元名産品を売っていた。弁当よりもこちらの方が断然いい。昆布で巻いたへしこ寿司。しめ鯖寿司、焼き鯖寿司。部員の皆さんでそれぞれ違う鯖寿司を買ったのでいろいろな味を楽しむことができた。ただ、へしこは寿司でなく焼いてつまむのが美味いのではないだろうかと思われた。

2日目午後、いよいよ本大会が始まった。レーザー光線を使ったオープニング、NHK大河ドラマ「武蔵」の題字を書いた吉川寿一さんによる巨大な書のパフォーマンス。地元福井の演武チームによる演武と続き、そして選手入場となった。出場選手の多いのは少林寺拳法の大会の特徴だろう。アリーナが道衣姿でどんどん埋まっていった。

この時のBGMはクイーンのアイ・ワズ・ボーン・トゥ・ラブ・ユー。パワフルな名曲で僕もカラオケで歌うほど好きだが、スマップのキムタクが主演してちょっとまえに大ヒットしたテレビドラマ「プライド」の主題歌にも使われた曲であり、そういった意味ではいわゆる「手垢のつきすぎた曲」とのイメージがぬぐいきれなかった。もうすこし別な選曲をしてもらいたかったというのが正直な感想だ。
■ 殿の家系のミュージさん

競技は本選に入っていった。だけど自分の知り合いの競技が終わってしまうとあまり興味が無くなってしまうのも少林寺拳法の大会の特徴だ。

だからといって手持ち無沙汰になることはない、全国から集まった人と直接会う貴重な機会でもあった。この日、九竜さんとも会う約束をしていた。数ヶ月前に九竜さんとはネット上で知り合った。最初あったこともない僕を師匠と呼ぶので軽い人なのかと思った。しかし、よくよく話しを聞くとe-研の動画でインスピレーションを得て技が上達したのだという、そんなことがあれば会ったことない人間を師匠と呼びたくなる気持ちも、なるほどと思えた。

実際にお会いした九竜さんは、見事な白髭で、人の良さと燐とした自信とが同居した感じの方だった。ひと目見ただけで僕なんかよりはるかに豊富な人生経験を持っていることが分かる。実際、九里伊賀守浄椿公の子孫でもある九竜さんはスティックを握らせれば九里流打術の開祖=ドラマーでもあり今もドラムの指導をしている。20年前には武道館で演奏をしたこともあるといからちょっと驚きだ。ドラムもできる少林寺拳士なのか、少林寺拳法を始めたミュージシャンなのか、その比率に興味があった。こんどお会いする時には聞いてみたいと思った。
短い会話だったが楽しいひと時だった。
九竜さんのホームページ : http://www2.odn.ne.jp/soundwork/
国際大会は同窓会みたいなものだった、会場のいたるところで知り合いと出くわした。本選が始まっているが見てる暇もなかった。

■ 小さな友達と怪しいメルトモ

福島のメルトモ達♪

みんなでポーズ!

拳士のたしなみ? なぜか拳立

hshinさんと久々に話をした。顔を見て話すのは年初の支部長研修会以来だろうか。実は昨日会場でおくちゃんとも会っていた。 2人とも今回は愛知県連からの大会運営助っ人としての参加だった。

さて、そのhshinさんは最近支部を設立して現在仮認証期間中、もうすぐ正認証がもらえるはずであった。門下生は現在13人になったそうで、事務処理、門下生集め、練習の指揮など一人で切り盛りするのは大変だろうと思う。僕など妻に助けてもらって随分と楽をさせてもらっている。あらためてありがたいと思った。

な〜んて思っていたらハジコン君が走ってきた。今ハジコン君はグングン背が伸びる時期のようだ、随分と手足が細長くなってきたよう見える。ジャガイモと豚肉と牛乳で身体作りに励んでもらいたい。

もう一人、小さな友達がきた。福島の幸さんだ。2人をhshinさんに紹介した。3人とも僕にとっては拳友だが、お互い知らないかもしれない。ましてやネット上では会話をしたことがあってもお互い顔をしらないことはままあるのでオフで会った時など、くどいくらいに友達同士を紹介するようにしている。

「こちらエッチ、シンさん」福島の2人に紹介してみてちょっと違和感を覚えた。エッチなシンさんともとれる。一旦気になるとちょっとばかし怪しいハンドルネームに聞こえてくる。

反対に2人をhshinさんにも紹介した。幸さんはボーイッシュなタイプで、真夏の炎天下に飲むコカコーラのようなさわやかさがある。ハジコン君との掛け合いはまるで漫才を見ているかのようだったが、いい指導者さえいれば乱捕が上手くなるタイプに見えた。根拠はと聞かれても、上手く答えられない。でも、そんな気がするのだ。

■ 総括、ソーカツ、ソースカツ

大会のほうは第3部のアトラクションに入るが残念ながら僕らはもう東京へ帰る時間となった。仕事に穴を開けないのもプロのビジネスマンとして大切なことだ。僕らはサンドーム福井を後にした。

慣れない大規模大会のせいか、進行で多少手間取るところもあったが、総じて良い大会だった。とくに他県連である愛知県連の強力なバックアップがあったというのは聞いていても気持ちよい。

総括するわけではないが大会ポスターはメッセージが伝わりにくい印象を受けた。僕は会社の総務に掛け合って大会ポスターを数枚社内掲示したが、それが少林寺拳法の大会のポスターと気がついた人が何人いただろうか。 労力の割りに効果が薄い。趣味の問題もあるが、もう少しメッセージを明確にして、見る側に受け取り易いものに出来ないだろうか。

部員を駅まで送ってから最後に妻と2人で越前蕎麦を食べた。昨日の今日だが、やっぱり上手い。ソースカツ丼とのセットにしたが、キャベツの千切りは無く、通常よく見かけるソースカツ丼とは別ものだった。でもどうやらこいつが原型らしい。ご飯の上に薄めのカツが2枚乗っている。ソースはやや甘めの味付けとなっていてこれはこれで美味い。福井の旅も美味しかった。
「みちのくひとり旅」ならぬ「北陸グルメ旅」となった。

■ できる自分と格好いい自分

一大イベントだった国際大会もあっと言う間に終わって、愛車のアコードUSワゴンで山梨・笑竜庵へと帰った。この車の走行距離は8万キロを越えている。妻と出合った頃に購入した車だから思い出が一杯つまったステーション・ワゴンだ。米国ホンダで生産されたモデルのため、サスペンションがフワフワした感じで高速カーブなどは今ひとつ決まらないが、長いホイールベースと落ち着きのあるエンジンで長距離の高速走行も苦ではない。今回も僕らの足として大活躍してくれた。

そのアコードを妻と交替しながら運転する。当然話題は今回の国際大会のことだ。妻もよく頑張った。朝3時や4時に起きて仕事を始め、夜の練習時間を作っていた。家でも何度もムービーを見ながらダメだしし、何かがひらめくと僕が相手をして実際に試すということの連続だった。これは夫婦で一緒に練習している特権であり、真竜のパートナーだった春一さんにこれを要求するのは不可能だ。彼女もそれはよく知っていて、相手をカバーするためにも頑張っていたようだ。

僕もこの2ヶ月間、大会を目標に努力するプロセスの中、たくさんの新しいことを学んだ。僕は少林寺拳法の技術や教えがすごく好きだが、演武大会はどちらかと言えばアンチの立場にあった。競技演武で入賞することがそんなに嬉しいことなのか、どうせ努力するならストレートに実力が分かる乱捕や試合のほうが数段面白いのではないかと思っていた。

今でも乱捕の魅力が色あせたわけではないが、演武の面白さにも気がついたのかもしれない。僕からみたそれぞれの魅力はまとめると以下の通りとなる。

乱捕の楽しさは「できる自分」を実感すること。演武の楽しさは「格好良い自分」を演出すること。

「原田先生に教えてもらえなかったら、出れて良かったねで終わっていました。来年も出てみたいと思えたのは勝てる演武ができるのではないかと実感できたから」ハンドルを握りながら妻が言った。

さて、次は月末の関東実業団大会。今回出場の春一&真竜ペアに加え、もっと多くの部員が参加する。どんなドラマが生まれるやら。気持ちを切り替えて頑張ろう。



ハジコン君、幸さんにhshinさんを加えて・・・